【本場中国の四川料理ランキング】辛くて美味しい人気の四川料理を紹介

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こんにちは、中国の重慶出身の柴柴(シバシバ)です。

重慶のお隣の四川省は、パンダや風光明媚な観光スポットでも有名ですが、何といっても中国4大料理(四川・北京・上海・広東)の1つに数えられる四川料理が有名ですね。中国では四川料理を川菜(チュアンツァイ)と呼びます。

日本には、四川出身の料理人の陳健民さんが四川料理および中華料理を紹介し、息子さんの陳健一さんが広めたと聞きます。特に陳シェフの作る麻婆豆腐やケチャップを使ったエビチリは大人気となり、今では日本の定番中華料理になった様ですね。

四川省には麻婆豆腐以外にも美味しい料理がたくさんあります。今回は、中国の検索サイトで「四川人が好きな四川料理」と検索した時に出てきた結果(+私の主観)をもとに、本場四川で人気の中華料理をランキング形式で紹介していきます。

野菜部門、魚介類部門、お肉部門に分けてランキング付けしています。

皆さんの知っている料理は一体いくつあるでしょうか?早速見ていきましょう!

野菜部門ランキング:トップ5

第5位:尖椒豆腐皮(干し豆腐とピーマンの炒め物)

尖椒豆腐皮(ジエンジアオドウフピー)は、干し豆腐をきしめん状に切り、(青唐辛子に近い少し辛みのある)ピーマンと豚肉の挽肉を炒めた料理です。

味付けは生姜、ニンニク、オイスターソースが基本で、少しトロミがかったソースが特徴です。豆腐とピーマンの歯ごたえも楽しい料理です。

第4位:辣炒土豆丝(ジャガイモのピリ辛千切り和え)

辣炒土豆丝(ラージャオドゥードウスー)は、ジャガイモを千切りにして水に浸したのち、青唐辛子と軽く炒めた料理です。調味料は尖椒豆腐皮と似ています。

冷たくして、お酢を効かせたバージョンはさっぱりして美味しく、食欲が促進されるので、前菜にピッタリです。

第3位:开水白菜(白菜のスープ)

开水白菜(カイシュイバイツァイ)は、名前の通り白菜のみが具材のスープですが、美味しさの秘密はスープにあります。

鶏肉や中華ハム、干した貝柱、豚骨などに生姜と料理酒を加え、コトコトと2~3時間弱火で煮ます。そうして抽出されたスープは見た目は薄いですが、味は非常にコクがあり、ため息が出る美味しさです。スープをよく吸った白菜は絶品です。

第2位:干煸四季豆(インゲン豆炒め)

干煸四季豆(ガンビエンスージードウ)は、筋を取ったインゲン豆と豚の挽肉を油で揚げるようにして炒めた四川料理です。ニンニクと唐辛子の風味が後を引く一品です。

近年健康志向の強まる中国で人気のある料理で、食べ応えも抜群のことから、いろいろな地域で、独自の具材&味付けで親しまれています。

第1位:魚香茄子(ナスのピリ辛炒め)

野菜部門の一位になったのは、魚香茄子(ユーシアンチエズ)です。料理名に「魚」と入っていますが、魚は一切使用されません。ソースがなぜか魚の香りがする事が由来です。

魚香ソースには、赤唐辛子・玉ねぎ・生姜・ニンニク・料理酒・砂糖・醤油・お酢・味の素・鶏ガラスープが使用され、特に唐辛子とお酢の味が強く、甘酸っぱい且つ甘じょっぱい味がします。

揚げ焼きされたナスと魚香ソースの相性は抜群で、メインを張れるおかずです。豚肉を使ったユーシアンロースーもご飯のお供にピッタリです!

魚介類部門ランキング:トップ5

第5位:大千干焼魚(揚げ魚の豆板醬炒め)

大千干焼魚(ダーチエンガンシャオユー)は、川魚を使った四川の伝統料理です。大きめの鯉がよく使用されます。両側に切れ込みを入れた魚を油でこんがり揚げ、豆板醤をベースとしたソースで味付けします。

味付けが終わった魚に生姜やニンニク、ネギをたっぷり散らせば完成です。パリッとした皮目の風味は抜群で、ご飯の進む味わいです。

第4位:清蒸江団(蒸しナマズ)

清蒸江団(チンジュアンジアントアン)は、四川省楽山地区の名物料理です。新鮮なナマズを、塩コショウ、紹興酒で下ごしらえした後、ネギや生姜、そしてハム(ここがポイントです!)を加えて蒸し上げます。

お酒や香味野菜で川魚の匂いを消した所に、ハムの旨味をじっくりと加えることで、シンプルながら奥の深い味わいが生まれます。見た目にも豪華な料理で、お祝いや宴会の席でも人気の料理です。

第3位:香辣河虾(川海老のピリ辛香り炒め)

香辣河虾(シアンラーフシアー)は、四川では知らない人はいない、河で取れる海老を使った炒め物です。たっぷりのニンニクと麻辣ソースで炒められた海老の香りは強烈で、自然とレストランに引き込まれてしまう程です。

手は少し汚れてしまいますが、それも気にならない位美味しくて、手が止まらくなる逸品です。海老を殻ごとバリバリと食べる人も少なくありません。

第2位:水煮魚(魚の煮込み)

水煮魚(シュイジュユー)も、言わずと知れた四川の名物料理です。皮を残すようにして大きめにスライスされた魚が、真っ赤な麻辣スープに浮かぶ姿はとても綺麗で、食欲をそそります。

大きな鉢の様な器に入って出てくる事が多く、数人でシェアするのが普通です。魚は骨がなく食べ易いです。スープは辛いので飲まない様に気をつけてくださいね。

第1位:酸菜魚(酸っぱいスープと魚の煮込み)

酸菜魚(スアンツァイユー)は、ザーサイを沢山使用したスープに、魚のスライスを浮かべた料理です。魚から美味しいダシを取るのがコツで、ザーサイの酸味と魚の旨味がよく出たスープは、ゴクゴク飲めます。

魚のダシの取り方と酸味の調節が難しい料理なので、私の経験ではお店によって結構当たりはずれがあります(;^_^)四川や重慶では、酸菜鱼の専門店がよくあるので、ぜひ足を運んで見て下さい。魚介類部門第一位の理由に納得がいくと思います!

お肉部門ランキング:トップ10

第10位:蚂蚁上樹(春雨と豚ひき肉の炒めもの)

蚂蚁上树(マーイーシャンシュ)は、春雨に豚肉の挽肉を加え、ピリ辛に炒めた料理です。マーイーとは、蟻(アリ)の意味で、非常に細かく切った挽肉が樹に登る蟻の様に見えた事から名付けられました。

四川の貧しい奉公人が、病気の義母の為に限られたお金の中で考案した料理と言われています。塩味と辛みのバランスが食欲をそそり、お酒にもよく合うのが特徴です☆

第9位:毛血旺(血豆腐と牛の胃袋の煮込み)

毛血旺(マオシュエワン)は、牛の胃袋(別名ハチノス、トリッパ)や鴨や牛、豚の血液で作った血豆腐を煮込んだ料理です。血豆腐は中国ではポピュラーな食材で、栄養満点で特に貧血予防に効果があり、プルプルとした食感が特徴です。

スープは鶏ガラやオイスターソース、生姜、ニンニク、香辛料で味付けされます。よく煮込まれた牛の胃袋に臭みはなく、辛めのスープとよく合います。モヤシやハムなども人気の具材です。

第8位:魚香肉丝(ユーシアンロースー)

魚香肉丝(ユーシアンロースー)は、豚肉の細切りを魚香ソースで炒めた四川料理です。魚香ソースは野菜部門で一位の魚香茄子(ユーシアンチエズ)でもお馴染みですね。

これまたご飯がよく進む味付けで、千切りの人参と大きめのキクラゲの食感が良いアクセントとなり、シンプルながら飽きが来ません。四川の定食屋さんでは定番のメニューです。

第7位:麻婆豆腐(マーボードウフ)

麻婆豆腐(マーポードウフ)に説明は不要ですね。本場四川の麻婆豆腐は、日本のものと比べて唐辛子や花椒(ホアジャオ。花山椒)がより多く使われています。

また、四川の麻婆豆腐は写真の様にスープが多めです。重慶では、より花椒の香りや味が強くなり、痺れる様な麻(マー)が病み付きになります。重慶と比べると、四川の麻婆豆腐はまだ万人向きかも知れませんね。

第6位:辣子鶏(鶏肉の辛み揚げ)

辣子鶏(ラーツージ)は鶏肉の辛み揚げと訳しました。写真を見ての通り、細かく切った鶏肉を油で揚げ、大皿が埋め尽くされるほどたっぷりの唐辛子と一緒に炒めます。

口に入れるとサクッとした食感の後に辛さと旨味が押し寄せ、非常に辛いですが、一口サイズなので辛さは直ぐに引きます。一つ食べ終わると、もう次を食べようと箸が勝手に進みます。唐辛子の山の中から鶏肉を探すのが楽しい料理です♪

第5位:宮保鶏丁(鶏肉とカシューナッツ炒め)

宮保鶏丁(ゴンバオジーディン)は、鶏肉とカシューナッツ(またはピーナッツ)がメインの宮廷料理です。誕生の逸話はこちらの記事で詳しく紹介しています。

英語ではクンパオチキンと呼ばれ、アメリカでも人気の中華料理です。味付けは日本の酢豚に似ていますが、唐辛子や花椒が加わり、よりピリッとした風味が特徴です。

第4位:夫妻肺片(牛の内臓煮込み)

夫妻肺片(フーチーフェイピエン)は、牛の心臓やタン、胃袋等をニンニクと唐辛子がよく効いた麻辣味に仕立てた四川料理です。冷たくして提供される冷菜の一種です。

内臓類はそれぞれ食感や味わいが異なり、麻辣味とよく合います。牛タンとの相性も抜群です。ストリートフードとして大人気な一方、ビールによく合うつまみとしての地位も確立しています。

第3位:口水鶏(よだれ鶏)

口水鶏(コウシュイジ)は、茹でた鶏肉を麻辣醤で味付けした四川料理です。直訳するとよだれ鶏です。名前の由来には2説あります。詳しくはよだれ鶏の特集記事をどうぞ。

口水鶏は冷菜で、食事の始めにつまみます。重慶や四川の口水鶏専門店では鶏肉の部位を指定でき、注文すると目の前で鶏肉を捌いて、タレに絡めて提供してくれます。サッパリとした酸味と辛みが食欲をそそります。

第2位:回鍋肉(ホイコーロー)

回鍋肉(フイグオロウ)は、四川のみならず、中国を代表する中華料理です。写真を見て気づいた方も多いかも知れませんが、本場のホイコーローは、キャベツではなく、ネギやパプリカが使われます。

味付けは豆板醤がベースで、カリッと炒められた豚肉の脂と、ネギのさっぱりした風味が絶妙にマッチしています。かなり多くの油が使われているので、とっても美味しいですが、なるべく野菜が吸った油を落としながら食べるのが健康に食べるコツです。

第1位:水煮牛肉(牛肉の煮込み)

水煮牛肉(シュイジュウニウロウ)は、麻辣スープで牛肉のスライスを煮込んだ料理です。字面からすると、水で煮た料理に思えてしまうので、注文をためらってします日本の方も多いかも知れません(;^_^)

水煮牛肉は1930年代に四川で誕生した超超人気の料理で、どのレストランも力を入れています。麻辣味の牛肉はシビ辛いだけではなく、非常に深いコクがあります。

味をうまく伝えられずごめんなさい(。-人-。) 兎に角美味しいんです。。。重慶や四川に行ったら是非食べてみて欲しい名物料理です。豚肉を使った水煮肉片(シュイジュウロウピエン)も人気ですよ。